不運に泣いた"最強"インターセプター
日中戦争の爆撃被害によって防空専門陸上戦闘機の必要性を痛感した海軍は、昭和14年秋 『十四試局地戦闘機』(記号J2M、後の雷電)を三菱航空機に内示発注します。その要目は空戦性能・航続力よりも速度・上昇力・重武装を優先するもので、ここに海軍初の局地戦闘機開発がスタートすることとなりました。
ところが・・・火星エンジンの不調・機体異常振動・プロペラ機構不具合といった技術的トラブルの続発に加え、零戦改修と「A7」(烈風)開発を抱える三菱設計陣の人的疲弊も影響し、雷電11型(J2M2)の制式採用は内示から4年後の昭和18年秋にまでずれ込んでしまいます。
一方、実践部隊における評価も良好とは言えなかったようです。操縦しやすい零戦に比べ、降下率と着陸速度が大きく、視界も劣る雷電は“扱いにくい飛行機”として操縦員から嫌われる傾向が高く、訓練での事故も多発したため、一部では「殺人機」とも揶揄されたといいます。
しかし、日本軍戦闘機中ではずば抜けた上昇性能を有し、20ミリ機銃4挺装備で他戦闘機のほぼ半分の時間で1万メートルまで上がることができた雷電は、B29邀撃において最も期待され、かつ戦果を挙げた戦闘機(※)であったことはまぎれもない事実といえましょう。戦後の米軍公式評価には、雷電(JACK)について以下の記載が見られます。 『 大型爆撃機に対してすべての日本軍戦闘機の中で最強 』
(※)戦史作家・渡辺洋二さんによる検証では、雷電によるB29撃墜数は不確実を含めて
◆ 帝都防空の要「302空」 その(1) 今回は雷電運用部隊の中で最も知名度の高い、本土防空専門部隊「第302海軍航空隊」(厚木基地)をモチーフにいたしました。前面デザインは雷電21型のワンポイントで共通、背面は2種類のTシャツカラーを活かしてそれぞれ「情景」を変えたデザインとなっております。
|
雷電の特徴であるズングリした外形と、その力強さを表現できるアングルを探した結果、この絵柄となりました。
■
雷電のモチーフは厚木基地302空所属の21型、胴体後部の黄色帯は分隊長機標識、
■ 背景の稲妻2本のマーキングは、主に北九州防空に活躍した352空・雷電隊に
|
【 左 】 有名な稲妻マーキング |
戦争の「情景」により近づいたデザインとするため出撃風景をテーマに選びました。 今回は明暗2色のTシャツカラー活用し、「昼間出撃」と「黎明(明け方)出撃」にアレンジしています。 殆ど作者の妄想(^^;ですが、以下のような情景を頭に浮かべながら眺めていただければ幸いでございます。
|
▲ うっすらとですが雲の切れ間から差し込む
▲ 上空にはいち早く発進したという設定で、 |
▲ 天空にまだ星が瞬く夜明け直前のイメージで
▲ 上空を飛ぶ機影は深夜任務を終えて帰投する |
NHKアーカイブス「日本ニュース 第254号」海の荒鷲「雷電」戦闘機隊
オープンエンド系のざっくりした風合いのヘビーウエイトTシャツ。リブはダブルステッチ
■ サイズ : S・M・L・XL・XXL・XXXL ■ Tシャツカラー : ナチュラル、ディープブラック ■ 使用Tシャツ : クロスステッチOE1116 ■ 素材 : 綿100% 6.2オンス 16/_ 天竺 ■ プリント手法 : 淡色 / 濃色インクジェット印刷 |