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次回作品のテーマは「硫黄島上空迎撃戦」です。  2010/11/19

ようやくTシャツデザインが終わり、先日プリント工場へ入稿いたしました。
これから校正刷りなので、製品UPは12月上旬の予定です。

またしても制作が遅れてしまったのですが、
今回は時代考証?に時間がかかってしまったのが痛かったです。


坂井三郎元海軍中尉(当時横須賀航空隊所属)の零戦が「1対15」でグラマンF6Fヘルキャットと戦った
有名な逸話が生起した、1944年(昭和19年)6月24日早朝の「硫黄島上空迎撃戦」がテーマなのですが、
デザインを進めるにあたり幾つか確認すべき点がありました。
最も重要なポイントはもちろん、

この時の坂井さんの搭乗機、零戦の型式は何だったか?です。

坂井さん自身は著書『坂井三郎空戦記録/下巻』の中で「52型」と書かれておられますが、
「零戦52型」には「52型」(A6M5)、「52甲型」(A6M5a)、「52乙型」(A6M5b)、「52丙型」(A6M5c)という
4種類がありまして、それを確定する必要があったんですね。

資料探しをしていた私を混乱させたのが、たまたまWEB上で目にした佐竹政夫画伯による1枚のアート画でした。

これは同画伯筆による『ザ・サムライ イラスト坂井三郎空戦記録』に収録されている1作品だそうで、
06/24硫黄島迎撃戦における坂井機とF6Fの空中戦闘を描かれたものですが・・・

硫黄島上空零戦

なんと!
坂井機の零戦が「52丙型」(主翼に機銃4丁が特徴)で描かれております。

「52丙型」は初めて主翼に機銃を4丁(20mm×2、13.2mm×2)装備したいわば“重武装零戦”なのですが、
その生産スタートは1944年(昭和19年)9月以降とされています。
したがって、6月24日の時点で「52丙型」が戦場に登場することは絶対あり得ないはずなのです。

がしかし、描かれた方は「タミヤ模型」箱絵や「世界の傑作機」表紙画等、戦争画で名高い画伯・・・!
私ごとき素人がご本人に確認を入れさせていただくわけにもいきませんので、
とりあえず大戦に詳しいサイト War Birds で好史家の皆さまのご意見を伺いました。
その結果、数人の方から貴重な情報をいただくことが出来ました。

●「52乙型」生産極初期の三菱5046号他数機が鈴鹿(※)から横空へ空輸されたのが昭和19年7月22日なので、
「52乙型」は6月24日にはまだ戦地に間に合っていない可能性が高い。
 ※三菱で生産された零戦はいったん三重県の鈴鹿基地に集められ、ここから各部隊に空輸配備されていた。

●マリアナで戦後見つかった残骸には「52甲型」もあるものの生産番号が若く、数の上では「52型」の方が多数派だったと考えられる。

●横空と共に硫黄島で戦った301空の戦闘601は雷電から中島製零戦「52型」に乗り換えて硫黄島に進出したとのこと。

みなさまありがとうございます <(_ _)><(_ _)>
~ということで、確定というわけには勿論いきませんが、
この時の坂井さんの搭乗機を描くなら「零戦52型(A6M5)」が最も妥当である という、私なりの結論に至りました。

この坂井さん乗機確認にほぼ10日近くを費やしてしまいました。トホホホ
でも勉強になったから、まぁいいや!

※ 因みにF6FはVF-2(USSホーネット搭載)の「F6F-3」でデザインいたしました。


これらの商品は販売を終了しております

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23isback | 2020-05-09 21:20 |
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