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戦争の「真の教訓」を考える  2014/08/15


毎年この時期になりますと終戦・戦争関連番組が多くなりますね。
それはそれで誠に結構なことなのですが、私が毎年想うことを思いつくままに書いてみましょう。
長文の上、堅苦しい話題ですので・・・お読みになる方は何卒ご辛抱くださいませ(^^;


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まず、私たちは先の戦争から正しい教訓を得るよう努力しなければなりません。
そうでなければ、300万超のご先祖さまの英霊に申し訳が立たないからですね。
そして、戦争の時代を出来る限り正しく振り返るには、最低でも以下3点を意識して勉強する必要があると思います。

(1) 日本はなぜ大東亜戦争(日中戦争を含む)を行ったのか?
(2) その戦争で一般国民はいかに被害を被ったのか?
(3) その戦争で日本軍はいかに戦ったのか?

これら3つは全てが重要視点であり、
どれが欠けてもあの戦争に対する公正な判断は難しくなるでしょう。

あの朝日新聞やNHKを含む大手マスコミに公正な報道を期待するのは酷?なのかも知れませんが、
ここ20年ほどの報道ボリュームを見る限り、(1)の視点が圧倒的に少ないのは明らかな事実です。

この現象にはあの東京裁判史観が暗い影を落としていると思われます。
東京裁判に関しては故・パール博士の反対意見書が有名ですが、
同意見書における博士の主張はまさに正論で、以下の2点に要約できると思います。

(1) 東京裁判はそれ自体が法的に無効である(法の不遡及、罪刑法定主義の無視など、裁判の名に値しない)
(2) (その上で)当時の国際法・国際慣例法における「戦争犯罪」に照らして慎重に判定を下すなら、A級戦犯
   各被告において戦争犯罪を認めることは著しく困難であり、従って全員無罪としなければならない。
    もし戦争犯罪人を指摘するならば、原爆投下による非戦闘員大量虐殺を命令したトルーマン米大統領が
   これに該当することは明白である。

国際法廷の皮を被った報復行為に過ぎなかった東京裁判を、いまだに“真実・正義の審判”と認識されている方は現代社会においてほぼ皆無だと思いますが、戦後、日本はサンフランシスコ講和条約において『東京裁判を受け入れる』ことを条件の一つとして国際社会に復帰した以上、残念ながら日本国・日本政府としてこれに異を唱えることは許されません。国際条約の持つ意味は限りなく重いのです。

もちろん、民間での言論・著述活動は自由なのですが、大手マスコミ(新聞、テレビ)となると微妙です。
なぜなら、戦争に至る「経緯」を詳細に検証・報道すること自体が東京裁判を否定またはこれに疑念を呈する結果となる可能性が高く、このことがアメリカを中心とする戦勝連合国、「大日本帝国=戦犯国家」と根拠なく決めつける反日マスコミ・政治家、および反日国家(中国、韓国)の大反発を招き、ひいては日本国自体が国際的窮地に追い込まれるであろうことが容易に想像できるため、良識派大手マスコミも本格的には踏み込めないのです。
パール博士のような偉大な法学者を大手マスコミが殆ど取り上げない理由もこの辺りにあるのでしょう。

こうして、日教組による自虐史観(東京裁判史観)教育の元、
非戦闘員の被害と、特攻を含む日本軍の悲壮な戦闘にばかり報道の力点が置かれ続けた結果、
当然の結末として、国民の間には単純な反戦・反軍意識が強く根付くこととなりました。
すなわち、純粋に「戦争反対」「戦争は嫌だ」をただ叫び続けるだけの人々が増えたのですね。

言うまでもなく「戦争」は勝っても負けても悲しみと遺恨しか残らない、人類最悪の行為です。
だからこそ日本は2度と戦争を行ってはならないわけですが、現実問題として戦争・紛争を回避するためには、やはり
先の大戦に至った歴史的経緯を冷静かつ詳細に検証する必要があります。ただ単純に「戦争反対」を叫んでいれば平和を維持できるほど国際政治は甘くないのです。しかし前述の通り、このテーマの本質を大手マスコミが公正かつ大々的に取り上げる可能性はほぼありませんので、書籍・史料などを通して情報収集に努めるなど、地道に知識を蓄積していかねばなりません。大手が報道しないところに真実はある、妙な世の中ですな(笑)

米英蘭仏ソ独そして日本を含む帝国主義列強が利権(国益)を激しく争っていたあの時代、
日本が満州に侵攻したいわゆる「満州事変」は侵略と言われてもしかたがないと私は思っています。
しかし、それに続く日中戦争、大東亜戦争に関しては、中韓が謳う「日本が中国、東南アジアを侵略した」
などという単純な図式では絶対に説明できません。

■ 欧州大戦参入を狙い、早期に対日戦を既定路線化していたと思われる米国の冷徹な外交戦略
■ 中国国民党、中国共産党の双方を巧みに支援・コントロールして国共合作を強引に実現させ、日本軍を中国大陸での戦いに引き込み、日本の国力消耗を画策するとともにアジア再進出の機会を虎視眈々と狙っていたと思われるスターリン独裁のソ連
■ 日中戦争ではほとんど戦闘に参加せず、ひたすら国民党弱体化に暗躍した毛沢東率いる中国共産党

これら複雑極まりない国際情勢を読み切れずに中国大陸に執着固執し、さらにドイツを過信した日本の指導者たちは場当たり的な対応を繰り返したあげく結果的に国策を誤り、中国、ひいては米英との全面戦争へと転がり落ちていった ~ といった側面は間違いなく存在すると考えられます。つまり、悪い言葉で言えば「ハメられた」という見方もできる訳ですが、相互に謀略の限りが尽くされていた当時の国際戦略・情報戦(現在もそうですが)において、それは「敗北」以外なにものでも無いのです。

上記のストーリー?は現時点における個人的考察の一端ですので、ご意見も多々あろうかと思いますが・・・
国際的孤立を回避し、戦争・紛争に巻き込まれないしたたかな(或いは しなやかな)国策・外交戦略の模索こそが
先の戦争から得るべき最も重要な「教訓」なのではないでしょうか?

現実的国家戦略よりは、どちらかと言えば「大義」「理想」に走りがちな我が国の国民性ではありますが、
今焦点となっている「原発エネルギー問題」「集団的自衛権」「憲法改正」「TPP」「日中関係」「米軍基地移設問題」なども
国家戦略としての幅広い視点で判断・議論していかなければならないでしょう。
そして私個人的には、「日本経済再生」が最大の鍵を握ると思っています。

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