人機一体、一発必中！ 九九艦爆 Ｔシャツ
雷撃・水平爆撃の「九七艦攻」とともに、対米英戦緒戦における海軍機動部隊の進撃を支えた急降下爆撃機「九九艦爆」（愛知 ９９式艦上爆撃機）のイメージＴシャツです。最も“九九艦爆らしい姿”である、250kg爆弾投下の瞬間をデザインいたしました。機体モチーフは、真珠湾作戦・第１次攻撃隊 / 急降下爆撃隊指揮官、“艦爆の親分”こと高橋赫一（たかはし かくいち）少佐機を参考に描いております。
■ デザイン解説 ■
【 前面 】 ダイブブレーキ開！250㌔爆弾弾投下の瞬間
■ 機体モチーフ は、「真珠湾作戦」第１次攻撃隊 / 急降下爆撃隊指揮官、高橋赫一少佐機 （空母翔鶴、偵察電信：小泉精三中尉 ） 機番号 「EI-238」を参考にいたしました。
■ 背景の漢数字 「九九」 には、ほぼ百発百中（９９％）という意味も込めさせていただきました。
九九艦爆の基本的攻撃法は、上昇限度の高度8000ｍから緩降下で目標に接近し、高度2000あたりから45～70度の急降下に入り、高度500～600で爆弾投下、急激引き起こしで機体を水平に戻し地表スレスレに避退するというもので、投弾タイミングを誤れば地面に激突する危険性がありました。従って照準機を睨みながら機を操る操縦員と高度を読み上げる偵察（電信）員との絶妙な呼吸が要求されたと言われます。
【 背面 】 オリジナル機体プレート
ソロモンで撃墜された「２空」所属の九九艦爆 / 機番号「Ｑ-218号」の機体プレート写真 （ 『 世界の傑作機 ９９式艦上爆撃機 』掲載 ）を参考に、書体・枠線など出来る限り忠実に再現しました。記載数字はオリジナルで、意味は以下の通りです。
■ 製造番号 「愛知第１５１３號」
九九艦爆の総生産機数1512に「１」をプラスして1513としました。架空の最終製造番号（？）です。
■ 製造年月日 「７２－２－１９」
当Ｔシャツの完成日、2012年2月19日を「皇紀表示」にいたしました。（ 皇紀2672年2月19日 ）
※ 昭和15年＝皇紀2600年。日本軍機の製造年月日表示には「皇紀表示」が常用されていたようです。
■ 栄光と悲劇の急降下爆撃隊
昭和14年末に制式採用された「愛知 九九式艦上爆撃機」は、中国大陸の「14空」「12空」に配備されて要地攻撃に活躍し、対米英戦勃発後は真珠湾作戦、南方攻略作戦、インド洋作戦で大きな戦果を挙げました。
特筆すべきはインド洋作戦における活躍で、５空母（赤城、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴）の艦爆隊は昭和17年4月5日及び9日の攻撃によって英空母１隻、重巡２隻、駆逐艦１隻ほかを短時間の内に撃沈したのですが、2日間の全隊平均命中率82％（137発中113発命中）というハイスコアを上げたのでした。これは航行艦艇への急降下爆撃命中率としては戦史に例を見ない空前絶後の数字です。天候に恵まれ、敵戦闘機なしの好条件下であったとはいうものの、当時の搭乗員達の“ 神業的錬度 ”を示すものであり、同時に急降下爆撃機としての「九九艦爆」の優秀性を示したものと言えましょう。
▲ 真珠湾作戦時、「加賀」を発艦する第2次攻撃隊の９９艦爆
その後、珊瑚海海戦、ミッドウェイ海戦、アリューシャン作戦、南太平洋海戦、そしてソロモン・ニューギニア消耗戦と九九艦爆隊の奮戦は続きますが、後継機「彗星」の開発が遅れる中、敵戦闘機の性能向上による制空権の喪失や敵艦船の防空能力強化などによってその消耗率は急激に増大し、搭乗員達から「九九棺桶」と揶揄されるようになったのは有名な逸話です。
九九艦爆隊 最後の“ 正規戦闘 ”の舞台は昭和19年10月以降の比島決戦でしたが、10月末からは特攻機として出撃を繰り返し、11月1日、最後の6機（至誠隊、神兵隊、天兵隊）の出撃をもって比島における九九艦爆の可動機はゼロとなったのでした。大東亜戦争期間を通して、実戦部隊（特攻を除く）の九九艦爆搭乗員の戦死率は実に95％を超え、昭和20年4月の沖縄戦以降は約130機が特攻機として飛び立っていきました（合掌）
